甲状腺は喉仏の下の方にある臓器で、甲状腺ホルモンを産生、分泌しています。甲状腺ホルモンは胎児期、乳児早期には神経の発達に必須で、大人では全身の代謝を調整しています。
甲状腺とは
甲状腺疾患について
甲状腺に異常が起こり、甲状腺ホルモンが過剰になったり、不足したりすると、様々な症状が出てくることがあります。
代表的な疾患
- バセドウ病
- 無痛性甲状腺炎
- 亜急性甲状腺炎
- 妊娠甲状腺機能亢進症
代表的な疾患
- 橋本病
- 慢性甲状腺炎
- ヨード過剰摂取
- 甲状腺治療後
また、最近はCTや超音波(エコー)検査などをする機会が増え、偶然甲状腺腫瘍が見つかることも増えてきました。殆どが良性のものですが、中には悪性(癌)のものもあります。数も1つから複数と様々です。良性腫瘍には嚢胞、腺腫様甲状腺腫、濾胞腺腫などがあり、悪性腫瘍には乳頭癌、濾胞癌などがあります。
気になる方はお気軽にご相談ください。
なお、甲状腺機能が異常な時には様々な血液検査異常を認めることがありますが、甲状腺機能が正常化すれば殆どが正常化します。
検査について
代表的な病気の多くは血液検査とエコーで診断できます。甲状腺機能の評価、機能異常の原因を探ったり、腫瘍の評価をします。他に、シンチグラフィー、穿刺吸引細胞診、CT、MRIなどを追加することもあります。外注検査は数日かかることがあります。
治療について
バセドウ病の薬物治療、甲状腺機能低下症の補充療法、腫瘍のフォローなどは当院で行っています。
病院へのご紹介について
以下のようなケースでは関連病院(岐阜県総合医療センター、岐阜市民病院、岐阜日赤病院、岐阜大学医学部付属病院など)へご紹介いたします。
- 甲状腺癌が疑われ、細胞診検査が必要な場合
(細胞診検査は当院では現在行っておりません。) - バセドウ病の放射性ヨード内用療法(アイソトープ治療)を行う場合
- 巨大甲状腺腫、バセドウ病、甲状腺癌などで手術が必要な場合
- バセドウ病眼症で治療が必要な場合
- バセドウ病治療中に無顆粒球症を来した場合
- シンチグラフィーの検査が必要な場合
- 下垂体疾患など、稀な原因が疑われた場合
逆紹介もお受けします
総合病院などで現在治療中、フォロー中の方の逆紹介も受け付けています。お気軽にご相談ください。
具体的には
- 甲状腺機能低下症で甲状腺ホルモン(チラーヂンSなど)を内服中の方
- バセドウ病でメルカゾール、チウラジール、プロパジールを内服中の方
- 橋本病でフォロー中の方
- 妊娠中に甲状腺機能異常が見つかった方
- 甲状腺腫瘍で定期的にエコー検査が必要な方
- 甲状腺癌で甲状腺全摘後の方